今年のこと
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建築的に部材を組み合わせ、形をつくることを「納まり」という。どのような納まり方に仕上げる方設計と現場の腕次第。
決まった回答があるわけではないので、試行錯誤して考えなくてはならない。
考え抜かれ、検討を重ねた納まりは機能的で美しい。それを「デザイン」という。
詳細図、断面図を見れば、設計者がどのようにデザインしたのよくわかる。たとえ手書きであっても必要な情報が盛り込まれている図面は、それだけで存在感がある。
そう思ったのは、筆圧のしっかり残る、実寸の建具の図面を眺めていたときだ。もちろん、仕上がりも綺麗なのだろう(写真でしか見ていないが)。図面を見て空間に身をおきたいと思うのは、よいデザインゆえだと思う。
慌しく足を運んだ「吉村順三建築展」。 (25日まで。東京藝術大学美術館)
モダニズムを継承しつつ、使い手のことを考えた空間がいかに検討を重ねて生まれたのかがよくわかる構成であった。特に矩形図をはじめとする図面は「魅力」の一言。図面好きにはたまらない展覧会であった。
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初めて担当した建物は「公衆トイレ」だった。一人での設計担当・・・とはいえ平屋建て。大した苦労もあるまい、と思ったのが間違いの元。
意匠設計屋にありがちな「カッコイイ」ものを作ろうとすると、どうしても細部が華奢になる。すると構造設計が「これじゃダメ」とごつい梁をガンガン描きこんでくれた。
設備設計と打ち合わせをすれば、これまた設備の塊のような建物ゆえに、こちらが忘れている排水勾配までキッチリと赤入れしてくれる。
「高い研修代」と上司には言われたが、建築に必要な領分を認識することができた。
世間で取り沙汰されている構造設計だけではない。設備や法規、風土や施主、あらゆるものが複雑に絡み合うのが「建築」であるということ。そして作るのは「人」であること。その基本的な部分も認識するべきであると思う。
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「アラン」と聞いてアイルランドを思い出すのはニット好き。スコットランドを思い出すのはお酒好き。
日本語に表記すれば同じ「アラン」だがアイリッシュ・アランは「Aran」、スコティッシュ・アランは「Arran」と表記する。
ちなみにスコティッシュ・アランはシングルモルト「アイル・オブ・アラン」の蒸留所がある島。1995年創業の新しい蒸留所だが、最近個性的なお酒が出始めている。
そしてアイリッシュアラン。意外にもアランセーターはイギリスのガーンジーセーターを元に創作されたニットで、思うほど歴史は古くない。しかも驚くべきは、彼の地で売られている最近のニットにはアルパカ糸の入ったものまであるとか!御当地の羊だけ・・・というのは、やはり難しいのか。
毛糸はお土産でいただいたアイリッシュ・アランのもの。
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