図面の力
建築的に部材を組み合わせ、形をつくることを「納まり」という。どのような納まり方に仕上げる方設計と現場の腕次第。
決まった回答があるわけではないので、試行錯誤して考えなくてはならない。
考え抜かれ、検討を重ねた納まりは機能的で美しい。それを「デザイン」という。
詳細図、断面図を見れば、設計者がどのようにデザインしたのよくわかる。たとえ手書きであっても必要な情報が盛り込まれている図面は、それだけで存在感がある。
そう思ったのは、筆圧のしっかり残る、実寸の建具の図面を眺めていたときだ。もちろん、仕上がりも綺麗なのだろう(写真でしか見ていないが)。図面を見て空間に身をおきたいと思うのは、よいデザインゆえだと思う。
慌しく足を運んだ「吉村順三建築展」。 (25日まで。東京藝術大学美術館)
モダニズムを継承しつつ、使い手のことを考えた空間がいかに検討を重ねて生まれたのかがよくわかる構成であった。特に矩形図をはじめとする図面は「魅力」の一言。図面好きにはたまらない展覧会であった。
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