余市蒸留所
前の続き。
ニッカの余市蒸留所に行ったのは8年ぶりほど。前回は秋の入り口だったが今回は雪景色。そうするとますますスコットランドらしく見えるのが良い。
ゲートをくぐる辺りから、そして敷地内に入るとまだアルコールになっていない麦汁や倉庫に眠る樽の香り、それにウィスキーの香りが漂ってくる。アルコールが苦手な人には申し訳ないが、この香りがしてくるあたりで、すでに気持ちは倉庫の中の樽へと向かう。
なにしろ今回の目的は「樽」に会うこと。すでに終了しているが、「十年浪漫倶楽部」という樽の一口オーナー制があって、ずっと以前に申し込んだのだ。仕込む時、5年目、10年目、それぞれにボトルが送られてくる、その樽が眠っているのがこの蒸留所。普段は立ち入ることができない倉庫にて、ネームプレートのかかった樽と対面する。もう何年も北海道のこの静かな倉庫で眠っていた、と思うと妙に感慨深くなる。
人の手ももちろんだが、ウィスキーはその中に閉じ込められた時間を想像するのが愉しい。数年後、瓶詰めになって届いた時には、雪の中に眠るこの倉庫を思い出すのかもしれない。
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