安心できるもの
府中市美術館で開催中の「ウィリアム・モリス展」へ行った。
モリスというのはご存知の通りアーツ・アンド・クラフト運動の中心的人物で、近代建築を勉強するとまず最初に出てくる名前でもある。
当時工業化が一気に進んだ英国において「もっと手のかかった質の良いものを」と提唱したのだが、今になって考えれば日本の伝統工芸の考え方だよなぁ、と思う。
実際、改めてみると木版で刷ったものを同じモチーフで織ったり、染めてみたり。基本的に手工芸なんだ、と再認識する。
もちろんそれはわかっていたんだけれど、「ああ、やっぱり。」という安心感がものすごくあった。
そして学生だった当時は考えなかったことだけれど、色数がすくないファブリックなんて本当に更紗のようで「そのまま帯にできるんじゃない?」と思ってしまった。
見終わった後「ほっ」とした展覧会であった。
| 固定リンク
コメント